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住宅取得補助金

リフォーム減税の条件と控除額|住宅ローン型・投資型・固定資産税の3制度を比較

住宅のリフォームには、所得税の控除や固定資産税の減額といった減税制度が用意されています。リフォーム減税の条件は制度ごとに異なり、「住宅ローン型減税」「投資型減税(リフォーム促進税制)」「固定資産税の減額」の3種類に分かれています。どの制度を使えるかは、ローンの有無、工事の種類、工事費用、住宅の築年数などによって決まります。

リフォーム減税で控除できる金額は、制度や工事内容によって年間数万円から最大数十万円まで幅があります。控除期間も1年から10年と異なるため、自分の工事内容と資金計画に合った制度を選ぶことが重要です。この記事では、3つの減税制度の仕組み、対象工事、控除額、適用条件、確定申告の手続きを比較しながら整理します。

リフォーム減税3制度の概要比較

制度の全体像を把握するため、3つの制度を一覧で比較します。

項目住宅ローン型減税投資型減税(リフォーム促進税制)固定資産税の減額
対象税金所得税所得税固定資産税
ローンの要件返済期間10年以上のローンが必要ローン不要(自己資金でも可)ローン不要
控除期間10年間1年間(工事完了年)1年度分(翌年度)
控除の仕組み年末ローン残高の0.7%を税額控除標準的な工事費用相当額の10%を税額控除固定資産税額の1/3〜2/3を減額
控除上限の目安年間14〜21万円(借入限度額2,000〜3,000万円×0.7%)最大25万円程度(工事内容による)固定資産税額の1/3〜2/3
対象工事増改築・一定の修繕工事全般耐震・バリアフリー・省エネ・同居対応・長期優良住宅化耐震・バリアフリー・省エネ・長期優良住宅化
確定申告必要(初年度のみ)必要不要(市区町村へ申告)

住宅ローン型は控除期間が10年と長く、リフォーム費用が高額でローンを組む場合にトータルの控除額が大きくなります。投資型は自己資金でリフォームする場合や、工事費用が比較的少額の場合に使いやすい制度です。固定資産税の減額は所得税ではなく固定資産税に対する減額のため、他の2制度とは別枠で考えます。

住宅ローン型減税(リフォームローン利用時)

制度の仕組み

住宅ローン型減税は、返済期間10年以上のリフォームローンまたは住宅ローンの借換えを利用した場合に適用される所得税の税額控除です。年末時点のローン残高の0.7%が、最長10年間にわたって所得税から控除されます。

控除しきれない分は住民税からも控除されますが、住民税の控除上限は年間9.75万円(前年の課税所得の5%)です。

借入限度額と控除上限

リフォームにおける借入限度額(控除の対象となるローン残高の上限)は、住宅の省エネ性能によって異なります。

住宅の区分借入限度額年間控除上限10年間の最大控除額
長期優良住宅・低炭素住宅3,000万円21万円210万円
ZEH水準省エネ住宅3,000万円21万円210万円
省エネ基準適合住宅2,000万円14万円140万円
その他の住宅2,000万円14万円140万円

適用条件

住宅ローン型減税の適用を受けるには、以下の条件を満たす必要があります。

住宅ローン減税の全体像は住宅ローン減税の条件と控除額の解説記事で新築・中古・リフォームを横断的に整理しています。

対象となるリフォーム工事

住宅ローン型減税の対象となるのは、建築基準法上の「大規模の修繕」「大規模の模様替え」に該当するか、以下のいずれかに該当する工事です。

単なるクロスの張替えやキッチン設備の交換だけでは、工事内容が要件を満たさない場合があります。工事請負契約の内容と増改築等工事証明書で対象工事に該当するか確認が必要です。

投資型減税(リフォーム促進税制)

制度の仕組み

投資型減税は、ローンの利用を問わず、自己資金でリフォームした場合でも適用できる所得税の税額控除です。正式名称は「住宅特定改修特別税額控除」(リフォーム促進税制)で、対象工事の標準的な工事費用相当額の10%が、工事完了年の所得税から1年間控除されます。

ローンを組まずにリフォームする場合はこちらの制度が選択肢になります。住宅ローン型減税との併用はできないため、どちらか一方を選ぶ必要があります。

対象工事と控除限度額

投資型減税の対象工事は限定されており、工事の種類ごとに標準的な工事費用相当額の上限が設定されています。

対象工事控除対象限度額最大控除額(10%)
耐震改修250万円25万円
バリアフリー改修200万円20万円
省エネ改修250万円(太陽光発電設備含む場合350万円)25万円(35万円)
同居対応改修250万円25万円
長期優良住宅化(耐震+省エネ+耐久性向上)250万円(太陽光含む場合350万円)25万円(35万円)

複数の対象工事を同時に行った場合、それぞれの控除対象限度額が合算されます。たとえば耐震改修と省エネ改修を同時に行えば、控除対象限度額は合計500万円、最大控除額は50万円です。

適用条件

投資型減税の適用条件は住宅ローン型と一部共通していますが、ローンの要件がない代わりに工事内容の要件が厳格です。

工事費用の下限が100万円ではなく50万円である点が住宅ローン型との違いです。工事費用が50万〜100万円の範囲でローンを使わない場合、投資型が唯一選択できる減税制度になります。

「標準的な工事費用相当額」とは

投資型減税の控除額は、実際の工事費用ではなく「標準的な工事費用相当額」を基準に算出されます。これは国土交通省が告示で定めた単価に工事の面積や数量を乗じた金額で、実際の見積もり金額とは異なります。

実際の工事費用が標準的な工事費用相当額を下回る場合は、実際の費用が控除対象限度額になります。工事費用が上回る場合は、標準額が控除の基準になるため、差額分は控除の対象外です。

固定資産税の減額

制度の仕組み

リフォームの種類によっては、工事翌年度の固定資産税が減額される制度があります。所得税の控除とは税金の種類が異なるため、住宅ローン型減税や投資型減税と併用できる点が特徴です。

減額される割合と期間は工事内容によって異なります。

対象工事減額割合減額期間
耐震改修1/21年度分
バリアフリー改修1/31年度分
省エネ改修1/31年度分
長期優良住宅化(耐震+省エネ等)2/31年度分

耐震改修による減額

1982年(昭和57年)1月1日以前に建てられた住宅を対象に、現行の耐震基準に適合する耐震改修工事を行った場合、工事翌年度の固定資産税が1/2に減額されます。工事費用は50万円超が要件です。

長期優良住宅の認定を受けた場合は減額割合が2/3に上がります。通常の耐震改修だけでなく、断熱改修や劣化対策も含めた総合的なリフォームを行い、長期優良住宅の認定を取得するケースが該当します。

バリアフリー改修による減額

新築後10年以上経過した住宅で、65歳以上の高齢者、要介護・要支援認定者、障害者のいずれかが居住する場合に対象となります。対象工事は、廊下の拡幅、手すり設置、段差解消、引き戸への交換、トイレ改修、浴室改修などです。工事費用は補助金を除いて50万円超が要件です。

省エネ改修による減額

2014年(平成26年)4月1日以前に建てられた住宅を対象に、窓の断熱改修工事を含む省エネリフォームを行った場合に適用されます。窓の断熱改修は必須で、これに加えて床・壁・天井の断熱改修を行った場合も対象です。工事費用は補助金を除いて60万円超(太陽光発電設備設置と一体の場合は50万円超)が要件です。断熱リフォームの費用感は断熱リフォームの費用相場と効果で確認できます。

申告手続き

固定資産税の減額は確定申告ではなく、工事完了後3か月以内に住宅所在地の市区町村に申告する形式です。申告先は市区町村の税務課(固定資産税担当)で、必要書類を一覧にします。

申告期限を過ぎると減額が受けられなくなるため、リフォーム工事の着手前に申告スケジュールを確認しておくことが重要です。

住宅ローン型と投資型の選び方

住宅ローン型と投資型はどちらか一方しか選べないため、自分の状況に合った方を選ぶ必要があります。

住宅ローン型が有利なケース

一般的なリフォーム工事は投資型減税の対象外のため、ローンを利用していれば住宅ローン型が唯一の選択肢になります。

投資型が有利なケース

投資型は控除が1年間で完結するため手続きがシンプルです。ローンの返済負担もないため、手元資金に余裕がある場合に適しています。

判断のポイント

ローン残高2,000万円以上で10年以上の返済期間がある場合は、住宅ローン型の方がトータル控除額で有利になる傾向です。一方、リフォーム費用200万円程度を自己資金で支払う場合は、投資型で20〜25万円の控除を1年で受け取る方が効率的です。

どちらの制度が有利かはリフォームの規模、ローンの有無と残高、年間の納税額によって変わるため、住宅の補助金制度と合わせて全体像を把握しておくと判断しやすくなります。住宅関連の補助金については住宅の補助金一覧を参照してください。

確定申告の手続き(所得税控除の場合)

住宅ローン型・投資型のいずれも、所得税の控除を受けるには確定申告が必要です。住宅ローン型の場合、2年目以降は年末調整で処理できますが、初年度は確定申告が必要です。投資型は1年間の控除のため、必ず確定申告を行います。

申告時期と提出先

確定申告の期間は、リフォーム完了後に居住を開始した年の翌年2月16日から3月15日までです。提出先は居住地を管轄する税務署で、e-Taxによる電子申告も可能です。

必要書類

書類入手先
確定申告書(第一表・第二表)国税庁Webサイトまたは税務署
(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書国税庁Webサイトまたは税務署
増改築等工事証明書建築士、指定確認検査機関、住宅性能評価機関
住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書金融機関(住宅ローン型のみ)
登記事項証明書(床面積の確認)法務局
工事請負契約書の写しリフォーム業者
補助金等の交付決定通知書の写し補助金の交付元(該当する場合)

増改築等工事証明書は、リフォーム業者を通じて建築士等に発行を依頼するのが一般的です。発行に1〜2週間かかることがあるため、工事完了後の早い段階で手配しておくと確定申告に間に合わせやすくなります。確定申告の進め方や必要書類の全体像は住宅補助金と確定申告でも整理しています。

減税制度を利用する際の注意点

補助金との関係

リフォーム補助金と減税制度は原則として併用可能ですが、減税の対象となる工事費用から補助金相当額を差し引く必要があります。たとえば工事費用200万円で補助金50万円を受け取った場合、減税の対象となる工事費用は150万円です。

工事前の確認が重要

減税制度の適用要件を満たすかどうかは、工事内容と住宅の状態によって異なります。工事着手後に「対象外だった」と判明しても遡れないため、リフォーム業者と事前に確認し、増改築等工事証明書が発行可能な工事内容であることを契約前に確認してください。

期限の確認

投資型減税と固定資産税の減額措置には適用期限があり、制度ごとに期限が異なります。期限は税制改正によって延長されることがありますが、工事の計画段階で最新の期限を確認しておくことが重要です。

よくある質問

住宅ローン型減税と投資型減税は併用できますか。

同じ年に同じ工事について両方を適用することはできません。どちらか一方を選ぶ必要があります。ただし、固定資産税の減額は所得税の控除とは税目が異なるため、住宅ローン型または投資型と固定資産税の減額を併用することは可能です。

クロスの張替えやキッチン交換だけでも減税は受けられますか。

クロスの張替えやキッチン設備の交換のみでは、投資型減税の対象にはなりません。投資型減税は耐震・バリアフリー・省エネ等の特定の工事が対象です。住宅ローン型減税であれば、一室の床・壁の過半の修繕に該当するような大規模な工事であれば対象になる可能性がありますが、部分的な交換では要件を満たさないケースが多いです。工事契約前にリフォーム業者と増改築等工事証明書の発行可否を確認してください。

固定資産税の減額申告を忘れた場合、翌年に遡って申告できますか。

原則として、工事完了後3か月以内の申告が必要で、期限を過ぎると減額措置を受けられない場合があります。自治体によっては個別に相談に応じるケースもありますが、確実に適用を受けるためには工事完了後すぐに市区町村の税務課へ申告手続きを行ってください。

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